NEW:2016/12/09

著作権ロンダリング

 ロンダリング(laundering)は直訳すると「洗濯・洗浄」となるが、主にマネーロンダリング(資金洗浄)などで用いられる言葉。マネーロンダリングとは不法な取引や脱税等で得られたお金を、資金の出所を分からなくするために他人や架空名義の口座を何度も経由させることで、元を辿れなくする行為のこと。

 著作権ロンダリングは造語で、マネーロンダリングと同様に、著作権違法の画像や文章(以下素材)を、合法で利用しているように見せかける行為のことを指す。

 具体的には、著作権の範疇では通常勝手に利用できない素材を、まずソーシャルメディア(ツイッターやピンタレスト等)に投稿し、そのソーシャルメディアが正式に用意している共有ツールを使い、利用するというものが多い。当然最初にソーシャルメディアに投稿する際に、著作権の無い素材は投稿しない旨の規約があるが、最終的に投稿されてしまった画像を第3者が利用する場合は、ソーシャルメディアの規約違反をしない限り利用できてしまう。

 これら一連の流れは、ソーシャルメディア等が、自らはプラットフォームとして場を提供しているだけ、という立場を取り、著作権違反はそのメディアに投稿した投稿者の自己責任という姿勢のため、プラットフォーム側は責任を回避するケースが多い。これは「プロバイダ責任法(特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律)」によって、プロバイダ(プラットフォーム)側が、その事実(著作権法違反)を知らなければ賠償責任を負わなくても良いとされていることも背景にある。

 もちろん実際は利用する側がソーシャルメディア上の規約の範囲内であっても、著作権や肖像権、著作者人格権等、また自動公衆送信権、送信可能化権等を侵害する場合もあるが、明確な場合を除いて責任追及が難しい場合もあり社会問題となっている。(2016/12,KK)





新着5キーワード

生前整理

 生きているうちに家具や資産など身の回りのものを片づけておくこと。高齢者本人の入院や施設への入所などが機になる。また本人だけでなく家族が担うこともある。
 65歳以上の単身世帯が560万世帯(総世帯の約1割)とされる中、廃棄物処理業者などの間で関心が高まり、業界では2013年に一般社団法人生前整理普及協会(名古屋市)が設立され、認定指導員や作業技能士の養成の動きも出ている。
 超高齢化社会と言われる昨今、本人が亡くなってからの「遺品処理」と比べ、遺族に処理の手間をかけることがない上、高齢者本人が処理に関われる。また「廃棄」を前提とした処理ではなく本人の思いのこもったコレクションや、十分価値のある品物などを二束三文で引き取られることなく、価値相応の価格で販売できるメリットもある。
 整理の手段としては買取業者の利用などがあるが、手軽な反面市場価値よりは確実に低くなる。この他手間はかかるがネットオークションへの出品等では市場価値以上で販売できることもある。このように価値があるものを販売できた場合は、廃棄物としての処分費用がかかる心配もなくなる。高齢者の間での「終活」の大きなステップとして近年位置づけられている。(ITEMLOG「終活関連用語」,2016/12)

オプジーボ

 画期的な効果持つ新型がん治療薬。当初は一部の皮膚がんを対象疾患として保険適用され、患者数が少ないと予想されたため、薬価が100ミリグラム当たり約73万円という高い薬価が認められた。その後、肺がんへの効能が追加されて対象患者が大幅に拡大したにもかかわらず、薬価は見直されなかった。
 体重60キロの肺がん患者が点滴として使用すれば、年間約3500万円もかかるとされ、一定額を超える医療費を国が負担する高額療養費制度によって、患者負担は年間最大200万円余りにとどまるが、その分だけ公的負担が膨らみ、公的負担が増大する。
 従来の抗がん剤は1年以内に効かなくなる例が多いが、オプジーボは免疫力を引き出してがんと闘う仕組みで、効果が長く続くと期待される。外科手術で切除できない患者への効果も期待できるため、患者の関心は急速に高まっている。
 現状の高い薬価のままでは医療保険財政を圧迫するとの指摘があることから、厚生労働省は2017年2月から薬価を50%引き下げる案を中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)に示し、了承された。
 医療保険が適用される医療費の患者負担は通常1~3割。厚労省は、17年度に最大25%の値下げをし、18年度に追加で引き下げる方針。

慢性疲労症候群(CFS)

 激しい疲労や睡眠障害、だるさ、脱力感などが長期間続く原因究明の病気。
 十分な休養を取っても改善されず、日本では1000人に3人の割合で発症するとされ、国内の患者数は約30万人に上るとの推計もある。症状があっても血液検査などで異常が数値として表れないため、症状を客観的に表示できず、職場や学校などで症状を訴えても周囲から「怠けたいだけだろう」とみられることが多く日常生活をする上での障害になるだけでなく、社会生活をするにも困難が伴う。
 難病医療法による医療費助成の対象外とされていることもあって、患者からだけでなく、原因究明と治療法確立を求める社会的要請が高まっている。
 大阪市立大と理化学研究所などは2016年11月、患者の血液中に「目印」となる特徴を見つけたと発表。これまでは診断が難しかった慢性疲労症候群を血液検査で判断しやすくなる可能性が出てきたとして注目を集めている。(A,2016/10)

UberEATS

 米国UberTechnologies社が手がける、フードデリバリーサービス「UberEATS(うーばーいーつ)」。
Uber社の自動車配車システムを応用して、レストランのフードをUberの配達員が届ける仕組みを構築している。Uberと契約する配達員は、利用者からオーダーのあったお店へフードを取りに行き、そして利用者の元へ運ぶ仕組み。これらを複数の配達員からUber社が動的に決定し、最短・最適な方法でデリバリーするシステムとなっている。このため、お店が近ければ10分以内での配達もあり得る。

 今までの「出前」は、各レストランが自前で配達員を確保しなければならなかったが、この仕組みを利用すると、レストランはUberの配達員へ「お弁当:テイクアウト」として渡すのみで完結する。このため今まで宅配をしていなかったレストランも、新たに始めることが容易になる。

 2016年9月29日、港区周辺エリア(渋谷・恵比寿・青山・赤坂、六本木・麻布エリア)で開始され、登録レストラン数も150と発表されている。イタリアンのDALMAT、トリュフ卵かけごはんの右京、アップルパイのグラニースミス、ドーナツのクリスピークリーム等、いままで宅配していなかった有名店も続々参加している。また今後さらにエリア、レストラン共に拡大されていくと思われる。

 UberEATSの「配達システム」は、配達業務を最適化し、動的に決定するUber社独自の仕組で動いているが、この「配達員」はUber社と個人との契約(アルバイト感覚・業務委託契約)のため、配達サービスの品質には個人差が生まれやすい。このためトラブル時の対応などにも課題が残りそうだ。
 ただ、配達員は好きな時間に働くことができる上、歩合制で報酬が増える仕組みのため、早く効率的に運べば次の配達も受注でき、時給換算すると数千円というのも現実的にあり得るためモチベーションが自動的に高まる仕組みにもなっている。空き時間で効率的に働くという、新しいワークスタイルが浸透していくかもしれない。

 Uber社の「配車・配達システム」は、自動車やフードデリバリーのみでなく、今後様々なケースに応用される事も考えられ、遊休資産・時間を効率的に活用する、新たなシェアリングエコノミーとして発展していきそうだ。(K)

災害用伝言サービス「ダイヤル171」と「web171.jp」

 NTT東西が提供する災害用の伝言サービスは、電話での「災害用伝言ダイヤル:171」と、ウェブでの「災害用伝言板:web171(URL:https://www.web171.jp)」がある。この他携帯各社も「災害用伝言板」を提供しているが、平成24年から全てシステム連携されたため相互確認できる。また携帯各社は災害用伝言板に加えアプリ等から利用できる「災害用音声お届けサービス」も提供しているが、こちらは携帯各社同士のみの連携となっている。

 特に171とweb171は連携が深く、171で録音された音声はweb171で音声ファイルのダウンロードで、またweb171で登録された文字情報は171で読上げ機能で確認できる。たとえば、親が171で音声録音したものを自分がweb171で再生したり、また自分がweb171で文字で登録したものを親が171で電話確認するという事ができる。
 伝言サービス利用料は無料で、ダイヤル171の場合、NTT東西の加入電話(固定電話)からは通話料も無料。携帯電話からの利用は各社それぞれ通話料がかかる(※1)。
 災害時(震度6弱以上の地震等)のみ有効になるサービスだが、月2回または特定週間(※2)は体験利用が可能なのでぜひ使っておきたい。

 伝言サービスは「電話番号(固定電話や携帯電話)」をキーにしたシステムのため、家族等どの電話番号を使うかをあらかじめ話し合っておく必要がある(特に自宅・携帯など複数ある場合等)。

 またweb171では、事前(体験日以外でも可能)に登録しておけば、伝言が登録されると指定のメールや電話番号へ自動で通知(※3)してくれる機能もあるが、メール登録やパスワードなど登録作業もあるため、仕組みを理解するためには体験日等を利用して実際に確認しておきたい。

 各伝言板サービスの具体的な機能・連携例は以下の通り(2016年8月末現在)
【171(電話)で伝言登録した場合】
・171:再生可能
・web171:音声ファイルをダウンロードして再生可能
・携帯各社の伝言板:検索不可

【web171で伝言(文字)登録した場合】
・171:再生可能(登録された文字を自動読上げ)
・web171:確認可能。あらかじめ登録しておけば、指定のメールや電話番号に自動通知(※3)
・携帯各社の伝言板:検索可能→web171に遷移して確認

【携帯各社の伝言板に登録】
・171:確認不可
・web171:検索可能→各社のサイトに遷移して確認
・携帯各社の伝言板:検索可能→各社のサイトに遷移して確認


※1:NTTドコモは国内固定電話通話料(契約プランにより異なる:30秒20円等)、KDDIは1分8円、ソフトバンクは3分7.99円の通話料で利用可能
※2:体験利用日は、毎月1日、15日、正月三が日(1月1日~3日)、防災とボランティア週間(1月15日~21日)、防災週間(8月30日~9月5日)
※3:電話は任意の番号を1件のみ登録可能。当該番号へは、発信者(NTT東西の災害用伝言板)から「非通知設定」でかかってくるので注意が必要

過去の全キーワードを収録

 アーカイブされたキーワードは、すべて総合辞書サイトJLogosへ収録しています。2000年8月より開始し、現在およそ5000語を収録しています。各キーワードはカテゴリごとに収録されているため、階層をたどりキーワードを見つけることができます。

JLogosの「時事用語のABC」は→こちら

時事用語のABCにいて

時事用語辞典のパイオニア since 2000.08.

 「時事用語のABC」は、2000年8月に松山大学・檀研究室の社会活動としてスタート。「まぐまぐ」のメールマガジンで配信したところ、わかりやすく丁寧な最新時事用語の解説が好評をいただき、約3万人の読者を数えるまでになりました。
 2012年から辞書サイト「JLogos」を運営する株式会社エアが事業を継承。匿名のブログや「まとめサイト」と異なり、各方面の専門家やプロのライターによるライティングで、速報性とクオリティーを両立しながら、ニュースで話題のキーワードの意味や背景などを発信していきます。

【編集委員】
・小島孝治(株式会社エア代表取締役社長)
・南俊基(公認会計士、税理士、日本証券アナリスト協会検定会員):監査法人トーマツ、JASDAQ上場企業のバイオベンチャー創業期からの役員経験、財務省理財局にて財政投融資の調査業務に従事し、現在も財務省顧問として参画。南公認会計士事務所の所長として、メーカー、小売業、システム会社、医療機関、バイオベンチャー等に対して、営業戦略、イノベーション戦略、財務戦略、コスト管理、事業再編に関するコンサルティングを提供している。併せて、企業向けに、会計、財務等の研修を数多く行っている。
・安藤正雄:新聞社で編集(取材・デスク・支局長・編集委員)、関連病院事務長などを経験。医療専門サイトの編集・管理・運営経験を生かし、主に医療ジャンルのキーワードを執筆

※そのほか新聞記者経験者をはじめ、様々な専門家からの寄稿によって成り立っております。

各方面の専門的知見をもたれた書き手を歓迎します。記事へはご自身のページ等へのリンク表記も可能です。
参加を希望される方は「info@jijiyogo.com」までご連絡ください。
※メールマガジン(現在配信数2.1万部)でも配信致します

メールマガジン

「まぐまぐ」と「メルマ」で配信中(現在2.1万部)

広告掲載希望の方は「info@jijiyogo.com」までご連絡ください。

まぐまぐ

「殿堂入り」メルマガ。2000年から配信

購読・解除はこちらから

読者購読規約

★まぐまぐ配信ランキング入り >>こちら

メルマ

2000年から配信

購読・解除はこちらから
   

 powered by メルマガスタンドmelma! トップページへ
★メルマガ発行「虎の巻」で紹介 >>こちら

リクエスト

キーワードのリクエストや、ご意見・ご要望などはこちら

株式会社エア(運営会社)

〒106-0045 東京都港区麻布十番2-6-1-4F


Email & Phone

info@jijiyogo.com

03-6434-0040


SOCIAL MEDIA